会社法施行後の会社組織には、株式会社、合同会社、合資会社、合名会社の4つの種類があります。

その4つ特徴をそれぞれ見ていきます。

説明をするうえで、これまでは出資者という言葉を使ってきましたが、会社の場合は正確には社員というので、ここでは「社員」という言い方をします。

ここでいう社員はあくまで出資者のことであり、日常的に使う社員（会社の役員や従業員を指す）とは異なるので注意して下さい。

株式会社と合同会社は、有限責任社員から構成されています。

これに対して、合資会社や合名会社は無限責任社員が存在します。

このうち合資会社では有限責任社員と無限責任社員が並存するのに対し、合名会社では無限責任社員のみとなります。

4つの会社のうち、公開会社になり得るのは、株式会社だけです。

しかし、数からいうと、圧倒的に非公開会社の方が多いのです。

新聞やニュースに登場する公開会社は、ほんの一握りの株式会社だけです。

一般的に会社を起こす場合、株式会社の形態をとることが多いといえます。

ほかの会社に比べ、より多くの資本（お金）を集めることが可能なので、社員（株式会社の場合は株主）の責任は有限責任ですが、対外的な信用があります。

株式を公開して上場を目指す場合はもちろん、そうでない場合も、株式会社を選択するほうが望ましいでしょう。

これに対して、古い会社の中には合名会社や合資会社の形態をとる会社もありますが、信用面では株式会社に劣り、社員は無限責任を負うので、新規に会社を起こす場合はあまりお勧めとは言えません。

合同会社は、会社法の施行により新たに誕生した会社形態で、アメリカのLLCという会社組織を参考にしているため日本版LLCとも呼ばれています。

利益の分配や意思決定が株式会社に比べると柔軟に行なうことができるので、合弁事業やベンチャービジネスなどに活用が期待されています。

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